オープン懸賞とクローズド懸賞について

オープン懸賞とクローズド懸賞について

みなさんは、「懸賞」に魅力を感じたことはありますでしょうか?

商品に張り付けられた点数シールを規定枚数分応募はがきに貼ったり、購入レシートを貼って販売店などに応募すると、賞品 (時には賞金) が提供される「懸賞」。プレゼントキャンペーンとも呼ばれ、企業主が商品の販売を促すために使用されます。

懸賞が物凄く魅力的だから商品を買ってしまったり、サービスに契約してしまったこともあるのではないでしょうか??

  • 応募された方たちの中から抽選で100名様に、北海道産のタラバガニを1杯プレゼント!!
  • 応募者全員に箱根温泉1泊2日ペアチケットプレゼント!!

 

しかしこの「懸賞=景品類」にも、一定の規制が存在します。規制を設けることで、企業側は商品やサービスそのものの品質を維持し、消費者に利益をもたらせているわけです。

景品類ばかりに力をいれていたら、元の商品が疎かになってしまい、本末転倒ですもんね・・・

消費者庁は、景品類に一定の規制を定める法律として、「過大な景品表示類の提供禁止」を発足しています。これは、景品表示法の禁止項目の一つです。

過大な景品表示類の提供禁止」について、数々の事例を踏まえながら紹介していきます。

 

景品類とは?

景品類とは、顧客を誘引するための手段として、商品やサービスの取引に付随して提供する物品・金銭などのことを指します。

『取引に付随して提供』という所がポイントです。取引の本来の内容をなすもの (例えば、コーヒーを頼んだら砂糖とミルクがついてくる) や、商品の組み合わせにより相乗効果を増すもの (例えば、パッケージ化された旅行に食事やお土産がついてくる) などは、商品やサービスそのものとして提供されるため、景品類に該当しません。

 

オープン懸賞とクローズド懸賞について

景品類 (懸賞) は、オープン懸賞とクローズド懸賞に分けられます。

 

オープン懸賞 (参考)

商品を買ったりサービスを利用したりすることなく、誰でも応募できる懸賞を指します。テレビ・雑誌・ハガキ・ホームページなどから応募することができるもので、取引に付随するものではないことから、景品表示法上の景品類に該当しません

  • クイズやアンケートに答えて応募、1,000万ゲットのチャンス!
  • 料理教室や親子体験など無料で参加できるイベント

 

クローズド懸賞

クローズド懸賞は、一般懸賞・共同懸賞・総付景品の3つに分けられます。それぞれ提供できる景品類の最高額や総額が定められており、限度額を超える過大な景表類の提供を行った場合、景品類の販売に規制がかかったり販売自体を禁止されたりします。いわゆる「過大な景品表示類の提供禁止」にあたる項目です。

 

3つのクローズド懸賞

一般懸賞

商品の購入者やサービスの利用者に対し、くじ等の偶然性、特定行為の優劣等によって景品類を提供することを「懸賞」といい、共同懸賞 (複数の事業者が参加して実施すること) 以外のものは、「一般懸賞」と呼ばれています。一般懸賞の例を下記に記載いたします。

  • 抽選券、くじなどにより提供
  • クイズやパズル等の回答の正誤により提供
  • 競技の上位者や参加賞などにより提供
  • 一部の商品やサービスにのみ景品類を添付
  • 当たりが出たらもう一本!
  • 商品についてくる『おまけ』
  • 初回ご契約の方に抽選で50,000円分現金バック! など

 

懸賞サイトやポイントサイトなどは一般懸賞のカテゴリに含まれます。景品の最高額や総額については、下記の通りです。

 

<一般懸賞における景品類の限度額>

一般懸賞限度額の計算方法

懸賞による取引価額と最高額・総額について疑問に思う方いるかもしれませんので、以下に例を踏まえながら計算方法を説明していきます。

 

例1) 500円以上のお買い上げの方に抽選で提供する場合

500円でも5,000円でも10万円でも、取引価額 (取引の価値-Value) は、懸賞サービスを受けられる最低料金 (最低価値) となります。よって本例では、5,000円未満と定義されます。

そして、懸賞サービスの提供による売り上げ予定総額が600万円とした場合・・・

景品の最高額 ⇒ 500円×取引価額の20倍 = 10,000円

景品の総額 ⇒ 600万×売上げ予定総額の2% = 12万円

となります。

よって、10,000円以下の景品を12個以上提供できます。

例2) 1人4,000円で参加できるプログラミング教室の参加者を対象に、ビンゴ大会を開いた例

※定員は100名で、売り上げ予定総額は40万と仮定

そして、ビンゴ大会のBINGO順に、

1着 ⇒ 旅行券3万円分

2着と3着 ⇒ 1万円相当のキーボードとマウスのセット

4着と5着と6着 ⇒ 5,000円分の商品券

を商品として提供するとします。

景品の最高額 ⇒ 4,000円×取引価額の20倍 = 80,000円

景品の総額 ⇒ 40万×売上げ予定総額の2% = 8,000円

となるため、景品の最高額では違反しておりませんでしたが、景品の総額という部分で限度額を大幅に超えてしまっているため違反となります。

 

共同懸賞

商品の購入者やサービスの利用者に対し、複数の事業者が参加して実施して景品類を提供することを「共同懸賞」と呼びます。例えば ”商店街” は、複数の事業者 (小売商業者またはサービス業者が30人以上近接) が参加しているため、共同懸賞を行うことが出来ます。数社のみのタイアップや特定のチェーン店などに関しては、共同懸賞を行うことが出来ません。具体的な共同懸賞の例を下記に記載いたします。

  • 商店街やショッピングモールなどが実施する歳末セール・お中元セール
  • ある地域の同業者が相当多数で実施

 

共同懸賞における景品類の限度額は、一般懸賞よりも高く設定されており、その額は以下の通りです。

 

<共同懸賞における景品類の限度額>

共同懸賞

共同懸賞限度額の計算方法

例1) 懸賞販売期間中の売上げ予定総額が6,000万とする場合

景品の最高額 ⇒ 30万円

景品の総額 ⇒ 6,000万×売上げ予定総額の3% = 180万円

が限度となります。

よって、30万円以下の景品を6個以上提供できます。

例2) 不動産事業者の5社が、分譲マンションの購入者に対して家具を景品として提供する場合

※分譲マンションの購入価格は3,000万円とし、6世帯が購入

景品の最高額 ⇒ 30万円

景品の総額 ⇒ 1.8億円×売上げ予定総額の3% = 540万円

が限度となります。

しかし!!!

共同懸賞は、『一定種類の事業を行う事業者の相当多数が共同して行う場合』のみ認められており、上記の例はそれに該当しません。そのため、共同懸賞ではなく一般懸賞としてみなされ、景品の最高額は10万円、総額は1.8億×売上予定総額の2%=360万円となります。

 

総付景品

懸賞によらず、商品・サービスの利用者や来店した人に対してもれなく提供する金品等を総付景品と呼びます。オファー (新規顧客に商品を買ってもらいやすくするための初回購入者限定割引やプレゼント) は、総付景品に含まれます。他の例を見てみましょう。

  • 来店した方先着20名様に500円分の商品券配布!
  • 握手会参加券付きCD
  • ○○ポイント集めるとオリジナルグッズプレゼント

 

総付景品にも最高額が定められておりますが、総額の規定はございません。以下の通りです。

<総付景品の限度額>

総付景品

総付景品における限度額の計算方法

例1) 3,000円以上のお買い上げにもれなく提供する場合

3,000円でも5,000円でも10万円でも、取引価額 (取引の価値-Value) は、懸賞サービスを受けられる最低料金 (最低価値) となります。よって本例では、1,000円以上と定義されます。

景品の最高額 ⇒ 3,000円×取引価額の2/10 = 600円

総付景品の総額に上限はありません。そのため、600円以下の景品であれば多数提供することができます。

例2) 800円以上のお買い上げに、もれなく400円相当のノベルティをプレゼント!

景品の最高額 ⇒ 200円 (取引価額が1,000未満のため)

となり、景品の最高額を超過しているため違反となります。

 

まとめ

オープン懸賞とクローズド懸賞の詳細について、様々な例をもとに紹介して参りました。ちなみに、お菓子についてくる『おまけ』、これは一般懸賞なのか総付景品なのか迷う方多いと思います。答えは、『複数の種類があり、何がもらえるか開けてみないと分からないもの』は一般懸賞となり、『1種類しかなく、中に入っているものが分かっているもの』は総付景品の対象となります。